小百合は三代続いた政治家の家の一人娘として生まれ、幼い頃から望むものは全て叶えられて育ってきた。父母共に優秀な遺伝子を持つ家系であり、その血を引いた小百合は頭脳明晰な上に抜群の運動神経を備えている。勿論容姿端麗であるが、すくすく育った結果身長が335cmにも達している。
容姿・能力には申し分のない小百合ではあるが、思いどおりにならないということを知らないため、その我が儘ぶりときたら他に例を見ないほどになっていた。おまけに人並み外れた体格を備えており、誰も小百合に逆らうものがいないため傍若無人な振る舞いを覚え、日に日に増長するのであった。
今日も今日とて高校に入学したばかりだというのに生徒会長として君臨したいと言い出す始末である。生徒会活動にいそしむのではなく、あくまでも君臨したいという話である。たまたま新任の生徒指導の先生はこのような小百合の性質を知らず、あろうことか小百合の話を拒んでしまった。
「先生、私に逆らおうって言うの?」
授業中であるにもかかわらず激高した小百合は校庭に先生を連行し、逞しい太股で先生の首を締め上げ始めた。先生も学生時代にボディビルディングの国内選手権入賞者ではあるが、人並みはずれた大きさでなおかつ優秀な小百合の筋肉に挟み込まれては息も絶え絶えである。多分明日には小百合は生徒会長として君臨するのであろう。
誰が彼女のわがままを止められるのだろうか。
このまま成人するのであろうか。
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